STORY
「移住しよう!」私は夫に言いました。
私たち夫婦は東京で知り合い結婚し、当時は民泊と旅行事業を展開していました。
しかし2020年、未曾有のコロナ危機に襲われ、人々の生活は変わってしまいます。
それまで二人で東京でバリバリ働いていましたが、コロナ渦によって以前からずっと計画していた田舎暮らしが頭をよぎってきたのです。
それはは私たちの一つの大きな夢でした。
自然に戻って、都会から離れて、田舎暮らしをする夢をずっと抱いていました。
自分たちらしいスタイルで「家」と「民宿」を融合し、訪れた人の心が安らぐ場所を創りたい。
その時、私は「今こそ行動しよう」と言いました。
「移住しよう!」「夢を実現しよう!」と。
それからというもの、1か月をかけて東京と富津市を数十回行き来し、理想の場所を探し続けました。
そしてついに、私たちの全ての理想が詰まった運命的なこの土地を見つけることができました。
築200年の歴史ある長屋門と古民家からは木の香りが漂っており、山、森、川、この土地の全てが私たちの心を惹きつけました。目の前に静かに佇んでいるこの古い建物から、ここで充実した幸せな日々を送っている未来図が見えました。この静けさ、この安らぎ、200年の歳月を歩んできたこの土地、人々が微笑んでいた面影が感じられて、魅力が溢れていました。
そして、ここに出会ったその日に即決しました。
当時東京で運営していた数軒の民泊とカルチャーステーションを全てクローズし、房総半島のこの土地に移しました。
ここに来た人々に心が和む時間を過ごしてほしい
それが「和心村」の始まりです。
こうして移住がスタートしたのですが、当初は大変なこともたくさんありました。
敷地内は雑草が生い茂り、長屋門や古民家などの建物はボロボロの状態でした。
それでもこの土地が持っている可能性を信じ、年々少しずつテントなどの施設を増やしたり、敷地を整えたりしていきました。
本当にたくさんの方に協力していただき、助けていただいたおかげで当時とは比べものにならないくらい進化していて、これからも和心村はさらにパワーアップしていきます!
和心村に初めて来ていただいたお客様が最初に感じるのは、たくさんの動物、特に猫たちの存在ではないかと思います。
実は彼らは全員、保護された元野良猫です。
私たちは、野良猫だった彼らを一匹一匹、大切に保護してきました。
最初は人を警戒していた猫も、今では和心村の一員として、自由に敷地内を歩き回っています。
訪れたお客様を温かく出迎え、時には一緒に遊んだり、寄り添ったりする姿も見られます。
元野良猫だった彼らが、今では人々に愛される存在になっているのです。
猫たちだけでなく、犬、ヤギ、烏骨鶏など、様々な動物たちも和心村の一員として、大切に育まれています。
動物たちの存在は、和心村に命の賑わいと癒しをもたらしてくれています。
お客様にとっても、かけがえのない思い出の一部となっているようです。
私たちは、この動物たちとの共生を大切にしながら、和心村をさらに発展させていきたいと考えています。
和心村には、高級感溢れる施設や、ラグジュアリーな空間があるわけではありません。
私たちは、まるで実家に帰ってきたかのような、どこか懐かしくて落ち着くような空気感を大事にしています。
私たちのモットーとして、「必要以上にお客様に介入しない」ということを心がけています。
もちろん困ったことがあればすぐにスタッフが駆けつけますし、ご要望などがあれば何なりとお申し付けください。
ただ、こちらからあれこれとご案内したり、時間が決まっていたりしてしまうと、せっかく時間をとって来ていただいているのに、とても窮屈になってしまう気がしているのです。
そういった意味で、和心村ではチェックインして一通りのご説明をした後は、お客様のやりたいことをやりたいときにやる、それぞれの時間を過ごしていただけるように努めています。
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